Mt. Denali
デナリ国立公園上空 アラスカ ２０１４
5 x 7 in / 12.7 x 17.8 cm / Open Edition
8.5 x 11 in / 21.6 x 27.9 cm / Open Edition
13 x 19 in / 33 x 48.3 cm / Open Edition
16 x 24 in / 40.6 x 61 cm / Open Edition
20 x 30 in / 50.8 x 76 cm / Open Edition
32 x 48 in / 81.3 x 122 cm / Open Edition
二月一七日、アラスカ厳冬期。巻層雲に覆われたフェアバンクス上空へと飛び立った。小型機ナバホ・パイパーは高度二千メートルに達すると、下界と天空を隔てていた雲の層をぬけ、突如として眼の前が開けた。
そこには、人類のための平地や植物が育成できる領域を遥かに超えた、生きものを拒む大地の骨格が露出していた。
山頂には、厳格な自然の極みが見える。風速はいかほどか。厳冬期のデナリは気圧が低く、秒速五十メートルもの風が吹くと聞く。この人間に敵対的とも言える自然の厳しさは僕を魅了し、気づけば身を乗り出して、その赤裸々な冬のデナリ山を凝視していた。
ここに、いつか必ず登ろう…。その想いがこみ上げてくるのだった。
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