静かな川のある風景
イーグルリバー近郊 アラスカ 2012
5 x 7 in / 12.7 x 17.8 cm / Open Edition
8.5 x 11 in / 21.6 x 27.9 cm / Open Edition
13 x 19 in / 33 x 48.3 cm / Open Edition
16 x 24 in / 40.6 x 61 cm / Open Edition
20 x 30 in / 50.8 x 76 cm / Open Edition
32 x 48 in / 81.3 x 122 cm / Open Edition
一年の中でもっとも日照時間が短くなる十二月は、太陽が低いため、山脈に囲まれた渓谷の川に日が差し込むことがない。暗さ、寒さ、虚しさ。アラスカの冬の風景を表す冷酷さのなかに、何か気持ちが暖かくなるものはないだろうか。寒さの中の動物の体温、といったようなことでもいい。冬に野山を歩くとき、僕はいつもそのように自然を見つめていた。
遠くの雪山に残照があたり、赤みを帯びてきている。赤や黄色やオレンジ色は、そのとき僕が探し歩いていたものにとても近かった。暗く青い影に覆われた谷間の河川に、水の停滞するところを見つけ、山の赤を、川の青い影の中に寄せるように光の反射を見る。赤みが最も強まるほんの数十秒の間、かすかに温まる冬の風景をみた。
カメラを水面につくかつかないかという低さにセットし、近いものをより近くに寄せることで、遠近感を出す。つまり、青く寒い川面と、赤く温かく染まる山の頂きの距離はまだ遠く、春を感じるにはまだ早すぎる。
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